
研修動画の制作を検討するとき、まず気になるのが「費用はいくらかかるのか?」という点ではないでしょうか。見積書を取り寄せても、専門用語や細かい項目が並び、どの部分にいくらかかっているのか分かりづらい…と感じる方も多いはずです。
本記事では、研修動画の費用相場や、動画制作の見積書に記載される主な項目の意味、そして研修動画特有の注意点を分かりやすく解説します。さらに、見積もりを安く抑えるコツや、予算オーバーしがちなポイント、外注先の選び方まで徹底網羅。
研修動画の制作で「失敗したくない」「無駄なコストをかけたくない」という方は、ぜひ最後までお読みください!
研修動画の費用と相場がまるわかり!動画制作の見積もりを読むポイントと注意点
研修動画の制作を検討するとき、まず気になるのが「費用はいくらかかるのか?」という点ではないでしょうか。見積書を取り寄せても、専門用語や細かい項目が並び、どの部分にいくらかかっているのか分かりづらい…と感じる方も多いはずです。
本記事では、研修動画の費用相場や、動画制作の見積書に記載される主な項目の意味、そして研修動画特有の注意点を分かりやすく解説します。さらに、見積もりを安く抑えるコツや、予算オーバーしがちなポイント、外注先の選び方まで徹底網羅。
研修動画の制作で「失敗したくない」「無駄なコストをかけたくない」という方は、ぜひ最後までお読みください!
1.動画制作の見積書は難しい?!
はじめて研修動画の見積書を見たとき、「これって何の費用?」と戸惑う方は少なくありません。
見積書には「機材費」「収録費」「編集費」などが並び、単位も「1式」「1日」「1h」などバラバラ。さらに「MA(音声仕上げ)」「SE(効果音)」「ディレクション費」といった略語も多く、業界経験がないと混乱しがちです。
とはいえ、すべてを完璧に理解する必要はありません。大切なのは「これは何にかかる費用なのか?」をおおまかに把握すること。
まずは以下のような分類で考えると、見積書の構造がつかみやすくなります。
このように整理して見ることで、「この見積もり、妥当かも」「ここはちょっと高いかも」という判断がしやすくなります。
次の章では、代表的な見積項目について、もう少し詳しく解説していきます。「全部覚えなくても大丈夫」ですが、まったく知らないままだと、他社の見積と比較するのが難しくなってしまいます。
実際、制作会社ごとに見積書のフォーマットも、項目名の表記も異なるため、「A社は安いけど、本当に同じ内容なのか?」と悩む要因にもなりかねません。
そんな時に大切なのは、わからない用語があったら、臆せずに質問すること。電話でもメールでも、「この項目の詳細を教えてください」と確認することが重要です。
また、もし見積総額が予算をオーバーしていた場合には、「どうしたら金額を下げられるか」も遠慮なく相談してみましょう。
「この部分をお客様側でご用意いただければ…」「ここを簡易にすればコストは抑えられます」など、制作会社も具体的な調整案を出してくれることがあります。
発注者が無理に専門家になる必要はありません。でも、わからないことを素直に尋ねる姿勢こそ、納得のいく研修動画づくりへの第一歩です。
2.見積書の主な明細項目について
動画制作の見積書には、さまざまな費用項目が並びますが、内容を大きく分けると「企画費」「人件費」「諸経費」の3つに分類できます。ここでは、それぞれの費用が何を指しているのか、一般的な意味を整理しておきましょう。
2-1.企画費
- 企画構成費:動画のコンセプト設計や構成案(絵コンテ、台本など)を考える費用。クライアントとのヒアリングをもとに、内容の骨組みを固める工程が含まれる。
- ディレクション費:全体の進行管理や品質管理、スタッフの手配などを行う制作ディレクターの人件費。
2-2.人件費
- 俳優(モデル)費:出演者のギャラ。
- ナレーション費:ナレーターの出演料・収録費。
- 照明・スタイリスト・メイク費:映像に登場する人物の見た目やライティングを整えるスタッフの費用。
- 撮影費:カメラマンやアシスタントの人件費。
- 編集費:映像の編集作業にかかる費用。
- グラフィック作成費:図解やアニメーションなどの制作費。
- その他(テロップ、SE、画像・イラストなど):字幕(テロップ)やSE(効果音)の挿入、写真・イラスト素材の加工や配置にかかる費用
2-3.諸経費
- 撮影機材費:カメラや照明、マイクなどの使用料。
- スタジオ費:撮影場所として使用するスタジオの利用料。
- 音響効果費:BGMやSEなどの音素材の使用料や編集作業の費用。
- MA費(Multi Audio):ナレーション・BGM・SEなど音声の最終調整費。
- 納品費(マスターデータ作成費):完成した動画をMP4やDVDなど、指定の形式で納品用に整えるための費用。
このように、見積書には専門的な用語が多く使われていますが、「どの工程に、どんな人が、どれくらい関わっているか」を読み解くことで、費用の妥当性をある程度判断できるようになります。
3.研修動画ならではの注意点
研修動画も「動画制作」という点では、YouTubeのプロモーション動画やテレビCMと変わりません。しかし、目的や役割がまったく異なるため、見積項目の傾向や費用のかかり方にも特徴があります。
3-1.研修動画は“華美さ”より“分かりやすさ”が重要
研修動画では、派手な演出や芸能人の起用は不要なことが多く、俳優を使う場面も限られます。
撮影もスタジオ内で完結するケースが多く、ロケや特殊機材が不要なため、制作費は比較的抑えられる傾向にあります。
また、グラフィックやアニメーションも、必要以上に凝る必要はなく、シンプルな演出でも十分に伝わる内容が多いのが特徴です。
3-2.コストが膨らみやすいのは「企画費」
一方で、見落とされがちなのが、企画構成・台本作成にかかるコストです。
たとえば、「情報セキュリティを自社仕様で教えたい」といった場合、制作会社側は業界知識を調べ、資料を読み込み、企業へのヒアリングを重ねて台本を組み立てる必要があります。教育内容の“カスタマイズ性”が高くなればなるほど、企画費は大きくなります。
「どこまで動画制作会社に任せるか」によって、企画費の比重が大きく変わるのです。
3-3.制作費を抑えるなら、社内でできる部分は自社で
逆に言えば、原稿や構成案が社内で整っていれば、「最低限の編集やアニメーション処理だけ依頼」することで、制作費を抑えることも可能です。
発注前に以下の点を社内で検討しておくと、コスト最適化につながります。
- 台本(話す内容)を社内で用意できるか
- 素材(資料・スライド・図解)はすでにあるか
- 説明は社員が行うか、それともナレーションを依頼するか
- 難解な内容を「どう見せるか」まで、外注先に考えてもらいたいか
研修動画では「わかりやすく伝える工夫」がどこまで必要かを見極めることが、見積精度と費用のバランスに直結します。
4. 研修動画の見積もりを安く抑えるためのポイント
予算には限りがある——これは多くの担当者にとって現実的な制約です。その中で、どう費用を最適化するかが鍵になります。
とはいえ、品質を大きく損なわずに、制作コストを抑える工夫は十分可能です。
特に初回ミーティング(ヒアリング)の段階で、どこまで社内で対応できるかを明確にしておくことで、費用はミニマムに近づけることができます。
4ー1.費用を抑えるために、初回ミーティングで準備すべきこと
- 参考動画を提示する
「こんな動画を作りたい」というイメージに近い動画を提示すると、制作側の検討工数が減り、提案やサンプル作成の手間も省けます。 - 要望・イメージを明確に伝える
「やわらかい感じで」などの曖昧な表現は、修正の原因になります。目的・ターゲット・雰囲気・NG例などを最初に具体的に共有しましょう。 - 出演者を自社で手配する
社員や社内講師が出演することで、ナレーターやモデルを外注する費用を抑えられます。 - スライド資料を自社で準備する
完成済みのスライドを渡せば、構成やデザインのすり合わせが不要となり、編集コストを削減できます。 - 社内施設を撮影場所として活用する
会議室や研修室などを使えば、レンタルスタジオやロケ地の費用をカットできます。 - 動画の尺を短く設定する
1本の時間を短くすれば、撮影・編集の工数も削減可能。内容をトピックごとに分ける構成もおすすめです。 - クオリティの調整を検討する
カメラ台数を減らす、アニメーションを静止画に置き換える、ナレーションを字幕にするなどの工夫で、目的はそのままに費用だけを抑えることができます。
4-2.すべてを「安く」する必要はない
制作費を抑える工夫は重要ですが、何を削って、どこに予算をかけるかのバランス感覚が大切です。
たとえば「説明のわかりやすさ」が肝になる研修動画であれば、企画構成にはしっかり予算を割きつつ、撮影や編集をシンプルにすることで全体コストを調整する、という風にバランスを取ることが大切です。
5.[注意]見積書の金額が上振れするケース
見積書どおりの金額で制作が完了すれば理想的ですが、現場では予期せぬ事態により、追加費用が発生することもあります。
ここでは、実際によくある「金額の上振れケース」と、それを未然に防ぐための考え方をご紹介します。
5ー1.よくある上振れの例
- (例1)出演者がNG連発で、撮影時間が大幅に超過
→機材やスタッフの拘束時間が延び、スタジオや人件費が追加で発生することに。 - (例2)活舌が悪く、急きょ字幕の追加を依頼
→字幕制作は工数のかかる編集作業であり、見積に含まれていない場合は追加費用となることも。 - (例3)納品後にスライド内の誤字を発見し、差し替えを依頼
→制作会社のミスではないため、修正作業分の費用が追加で請求されることになった。
5-2.トラブルを防ぐ!初期打ち合わせで必ず聞くべきこと
こうした事態を避けるには、制作会社との初期打ち合わせの段階で、以下のような確認をしておくことが重要です。
- 撮影が予定時間を超えた場合の対応と費用
- 修正対応の範囲と、費用が発生するタイミング
- 見積外の作業(字幕追加、ナレーション変更など)の扱い
また、たとえば「出演者の方には、事前に練習をしておいてください」「スライドの誤字脱字は事前にチェックをしましょう」など、制作会社からアドバイスを引き出しておくことで、発注側の準備精度も高まります。撮影の現場を日常的に経験している制作会社だからこそ、発注側では想像しきれないリスクや注意点を事前に教えてもらえることがあります。
それを事前に知っておくだけで、トラブルやコスト超過の回避につながるでしょう。
6. 研修用動画の外注は、どのような業者に委託するのがよいのか
動画制作会社は今や数えきれないほど存在し、「動画 制作 依頼」と検索すれば、無数の選択肢が出てきます。ですが、選択肢が多すぎるあまり、「いったいどこに頼めばいいのか分からない」という状態に陥ってしまう方も少なくありません。
6-1.制作会社にも「得意分野」がある
一口に動画制作会社といっても、その得意分野はさまざまです。
- YouTube動画やPR動画を得意とする業者
- アーティストのミュージックビデオを専門とする業者
- テレビCM制作に強みを持つ業者
当然ながら、それぞれの業者が力を入れているジャンルには特色やノウハウがあり、それがクオリティや提案内容にダイレクトに影響してきます。
つまり、研修動画を作りたいなら、「研修動画に強い」業者に依頼するのが最も確実というわけです。
6-2.研修動画に強い制作会社の例:株式会社ITBee
株式会社ITBeeは、2007年の創業以来、研修動画・セミナー動画・eラーニングに特化した動画制作を手がけてきた制作会社です。
これまでに手がけた動画は幅広く
- 俳優を起用したドラマ形式の研修動画
- アニメーションを用いた視覚的な説明動画
- 講師の講義を丁寧に撮影したセミナー形式の動画
- 地方でのロケ撮影を含む現場密着型のコンテンツ
など、多様なニーズに応じた実績を重ねています。
また、単に「映像をきれいに仕上げる」だけでなく、「学習効果の高い動画とは何か」を踏まえて構成・演出を考えるノウハウがあるのも、研修動画に強い制作会社ならではのポイントです。
6-3.「映像の良さ」ではなく、「学習効果の高さ」に注目
一般的な動画制作会社であれば、「バズる動画」「見栄えの良い映像」についての知見は豊富かもしれません。しかし、研修動画に求められるのはそれとは少し違います。
- どんな構成にすれば受講者が理解しやすいか
- 見ただけで理解しやすいアニメーションの使い方とは
- 集中力が続く長さ・テンポとは何か
といった学習設計の観点が重要です。この点で、研修動画に精通した業者であれば、内容の段階から伴走してくれるため、クオリティを保ちつつ、内容にも踏み込んだ提案を受けることができます。
6-4.研修動画の「その後」まで相談できるのが強み
ちなみに、ITBeeは動画制作だけでなく、制作した研修動画を活用するためのeラーニングシステムの構築・運用も行っており、
- 作った動画をどう配信するか
- 誰が視聴したか、どこで止まったか、学習効果をどう測定するか
といった「研修動画の運用・効果測定」まで一括したサポートが可能です。制作と運用を切り離さずに相談できる点は、非常に大きなメリットといえます。
7.まとめ
ここまで、研修動画を制作する際の見積書の読み解き方や、費用を抑える工夫、外注先選びのポイントについて解説してきました。
研修動画は、「新人教育」「管理職研修」「コンプライアンス」「資格取得支援」など、目的に応じて構成や演出が異なります。また、業種・業態、動画の本数や尺によっても制作費は大きく変わります。
だからこそ、提示された見積書をただ鵜呑みにするのではなく、不明な点があれば、臆せず説明を求めることが重要です。信頼できる制作会社であれば、丁寧に説明してくれます。
では、そんな“信頼できる制作会社”とは、どんな会社なのかというと、見積書を確認する段階で、以下のような対応が見られるかどうかが、ひとつの判断材料になります。
<信頼できる制作会社の見極めポイント>
- 見積書の内容について、誠実に説明してくれるか
- 予算に合わない場合、別案を提示してくれるか
- 研修動画制作で幅広い知見を持っているか
皆さまが信頼できる制作会社と出会い、効果的な研修動画制作の参考にしていただければ幸いです。